羽海野チカさんのために仕立てられた、ケイタマルヤマのドレスが可愛すぎて泣いた
デビュー作「ハチミツとクローバー」が大ヒットした漫画家、羽海野チカさん。
ヤングアニマルにて連載中の「3月のライオン」で、2014年度 第18回 手塚治虫文化賞マンガ大賞 を受賞されました。おめでとうございます!
初めて購入した漫画が「リボンの騎士」であり、漫画人生の原点が同作品でもある羽海野チカさんにとって、氏の名を冠した賞は最高の栄誉だったはず。
しかし、彼女から発せられたのは喜びの言葉ではなく、
「もともと人前に出るのが苦手だった上に、去年入院、手術をした後とても太ってしまい、ハレの日であるのに素敵な服も入らずに着ることも出来ない…」
という、あまりにも悲しい呟き。
そんな彼女の前に………
「もともと人前に出るのが苦手だった上に、去年入院、手術をした後とても太ってしまい、ハレの日であるのに素敵な服も入らずに着ることも出来ない…」としょんぼりとしたツイートをしていた私に、なんと…デザイナーの丸山敬太さんが「何かお役にたてる事があったら声かけてくださいね」と…
— 羽海野チカ (@CHICAUMINO) May 26, 2014
(続き)なんと…お声をかけてくださり…。 家にある手持ちのドレスも皆入らなくて、途方に暮れていた私は相談のメールをさせていただいたのですが、「いつも作品読んでいますよ。」「気持ちとても解ります」そして「ドレス創りましょう」と言って下さったのです(つд⊂)
— 羽海野チカ (@CHICAUMINO) May 26, 2014
ケイタさんの青山のお店は夢の国でした。可愛いドレスがいっぱい並んでいて、ケイタさんにドレスの相談にのっていただき、採寸をしていただき、生地を見せていただき…(´;ω;`) 次の仮縫いのドレスでまた細かくちょっとでも体型が良く見えるようにあちこち直して下さり…(´;ω;`)
— 羽海野チカ (@CHICAUMINO) May 26, 2014
「ドレスを作ってあげましょう」というのは少女漫画の世界でも本当に憧れの夢のようなエピソードでありました。それが、本当に、こんなにも歳をとってからですが、でも、一生懸命漫画を描いていたら、本当に自分がそのエピソードの中に入れてもらえたのです。しかも、丸山敬太さん!にであります
— 羽海野チカ (@CHICAUMINO) May 26, 2014
そして、完成したドレス。
繊細なレースと裾のドットチュールの重なりが、とても美しいと思いませんか?
わたしは感動してしまって、溜め息しかでないです。
ユニコーン刺繍のカーディガンも可愛すぎます!
ベージュのとても柔らかい生地に、ベージュグレーに染めてくださったしっとりとした質感のレースが重ねられた、とても美しいドレス。そして、ケイタさんの刺繍のカーディガンを羽織って、嬉しくてすごく勇気をもてました。 pic.twitter.com/zdnFt7Skv1
— 羽海野チカ (@CHICAUMINO) May 31, 2014
カーディガンの胸にはユニコーンの刺繍が…。私は手塚先生の「ユニコ」がだいすきなので、本当に嬉しくて、勇気100倍でした。ケイタさんの刺繍入りのカーディガンは本当にすてきなのです。 pic.twitter.com/CurbClbQ5f
— 羽海野チカ (@CHICAUMINO) May 31, 2014
カーディガンを脱ぐとこのようなドレスなのです。シンプルで、リボンの色を変えたら、きっと違う表情になるはず。くすんだむらさきがかったブルーグレーとか…淡い色もきっときれい… pic.twitter.com/XYFsne9P3R
— 羽海野チカ (@CHICAUMINO) May 31, 2014
ファッションデザイナー、丸山敬太さん。
なんと、1965年生まれ! 荒木飛呂彦先生並みにお若いですよね。
はてな的な余談ですが、彼の実写アイコン、完璧じゃないでしょうか?
KEITA MARUYAMA | ケイタマルヤマ オフィシャルサイト
keitamaruyama (@keitamaruyama) | Twitter
わたしが丸山敬太さんご本人に興味を持ったのは、ソチオリンピックの女子フィギュアスケートの生中継を見ていた深夜のことでした。
出場選手の衣装についての感想や改善提案などを、ひとりずつ実況ツイートしてらしたのがあまりにも面白くて!
「メイクもヘアも衣装も惜しい。古臭い。彼女の魅力を引き出せていない」
「ブロンドにピンクが映えて可愛い。似合っている。でもグローブは、ショートじゃなくて肘までの長さにしたほうがバランスが取れていい」
などなど、うろ覚えだけれど、いちフィギュアファンとしての愛ある批評と、服飾のプロフェッショナルとしての視点が素晴らしいと感じました。
いつか女子フィギュア選手のトータルコーディネートをケイタマルヤマが手掛ける日が来ることを願ってやみません。
ちなみに、わたしはケイタマルヤマのお洋服は一着しか持っていないです。
ウール素材の身頃に、袖だけツイード生地で一枚ずつ花びらを象った蕾のようなパフスリーブになっていて、うまく説明できないけれどとにかく可愛いのです。
お気に入りなのに、秋冬のお洋服だから仕舞ってしまってお見せできないのが残念です!
@CHICAUMINO 自分も3月のライオンにどれだけ助けられたでしょう。そんな先生のお役にたてるのが本当に誇らしいのです。
— keitamaruyama (@keitamaruyama) May 26, 2014
そして、自分の仕事に誇りをもてる事はとてもありがたい事だと
ドレスには人生を変える力があることを信じてますから
なんてカッコつけてますが単純に楽しいのです
なんという男前な台詞……!
単純だけれど、今回の件でますます丸山敬太さんのファンになってしまったので、お洋服見に行ってみようかな。
でも、何よりすごいのは「原稿さえ美しければ、本人なんてどんなにみっともなくてももういい」と思っていた私が、ケイタさんのお店で綺麗な布をあてて貰っているうちに「やっぱり、私ももう一度可愛い物を着てみたい」と思った事。そして美容室にも行き、運動も始めた、というこの気持ちの流れです
— 羽海野チカ (@CHICAUMINO) May 26, 2014
お洋服には、人生を変える力が宿っているのですね。
かく言うわたしも、お洋服が大好きで、自分の存在を語る上で欠かせない大切な要素です。
お洋服は、自分自身を理想の姿へと押し上げてくれたり、内面から作用して自信をくれたりもします。わたしも今回の羽海野先生のように、お洋服に力をもらいながら生きてきました。
いつかケイタさんの素敵なドレスを身に纏うのに相応しい女性になりたいです。
本当に私は今は色んな方にたすけていただいて生きております。小学校の頃、遠足で一人でお弁当を食べると目立つから広い丘の端っこのツツジの茂みの中で虫によじ登られながらお弁当を食べた子供の頃の私に「あと、数十年待て!素晴らしい日々が来るぞ!」と教えてあげたいです。
— 羽海野チカ (@CHICAUMINO) May 29, 2014
ツツジの茂み、というところに変なリアリティを感じて胸が苦しくなりました。最近は涙腺がゆるくて困ります。
これからも、おふたりのご活躍をお祈りしております。
【追記】
巡り巡って数か月後、羽海野チカ先生ご本人がご覧くださったみたいで……!!
思い出してまた涙目(つд⊂)。…ようし、今日も仕事がんばるぞう!→羽海野チカさんのために仕立てられた、ケイタマルヤマのドレスが可愛すぎて泣いた - 愛される技術と愛する才能 http://t.co/fSPiPmvuJV
— 羽海野チカ (@CHICAUMINO) August 13, 2014
こんなことってあるんですね。びっくりしたけど、なんかすっごくうれしい!
「3月のライオン」愛読しています! いつか感想書こう。
ハチミツとクローバー (1) (クイーンズコミックス―ヤングユー)
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